右のグラフは，ある日の気温・地面の温度・太陽高度の一日の変化を調べて，まとめたものです。これについて，次の問いに答えなさい。

問１の答え	気温…Ｃ，地面の温度…Ａ
解説	1/6
	気温・地温・太陽高度の中で，もっともわかりやすいのは「太陽の高度」です。１２時をじくとして，左右対称になっているからです。 　ですから，Ｂのグラフが太陽高度を表しています。 　ＡとＣが，気温と地温のグラフになります。 　気温と地温を見分けるコツは，２つあります。 　まず，地温の方が高いときは高い，低いときは低い。ハッキリしているということです。 　このことからだけでも，Ａが地温のグラフであることがわかりますね。 　もう１つは， 　「地温の方が，早く最高になる」ということです。 　Ａは１３時ごろ最高になっていて，Ｃは１４時ごろ最高になっていますから，Ａの方が早く最高になっています。 　よって，Ａがやはり地温のグラフになります。 　気温のグラフは，Ｃになります。 　最高になる時刻は， 　太陽＝１２時，地温＝１３時，気温＝１４時 　と，１時間ずつずれていることをしっかり覚えておきましょう。

一日の中で，気温や地面の温度が変化していくのは，太陽からの熱が伝わるからです。太陽から地面への熱の伝わり方を何といいますか。

問２の答え	放射
解説	1/5
	熱の伝わり方には３種類あります。 　伝導と対流と放射です。 　このうち，伝導（でんどう）は物と物がくっついて伝わるのですが，まさか太陽と地球がくっついているわけがないので，答えは伝導ではありません。 　また，対流（たいりゅう）は，液体や気体の中をぐるぐるまわるようにして熱が伝わるのですが，まさか太陽と地球のあいだに空気や水などがあるわけがないので，答えは対流ではありません。 　「放射（ほうしゃ）」は，電波や光のように物と物が伝わる伝わり方ですから，ＯＫですね。 　もちろん，伝導・対流・放射の他には，熱の伝わり方はありませんから，「吸収」や「放出」などと，適当にことばを作らないようにしてください。

気温が最高になる時刻と，地面の温度が最高になる時刻には，ずれがあります。同じ時刻に最高温度にならない理由を下からすべて選び，記号で答えなさい。 (ア)　太陽からの熱で，空気がまずあたためられ，空気からの熱で地面があたためられるから。 (イ)　太陽からの熱で，地面がまずあたためられ，地面からの熱で空気があたためられるから。 (ウ)　太陽からの熱で，空気と地面が同時にあたためられるが，地面のほうがあたたまりにくいから。 (エ)　太陽からの熱で，空気と地面が同時にあたためられるが，空気のほうがあたたまりにくいから。

問３の答え	(イ)
解説	1/3
	太陽高度が最高になるのは１２時， 　地温が最高になるのは１３時， 　気温が最高になるのは１４時。 　１時間ずつずれることを覚えておきましょう。 　太陽の熱は，空気をすどおりして，まず地面をあたためます。 　そして，地面からの熱で，地面に近い空気が少しずつあたためられていきます。 　空気があたたまるには，時間がかかるのですね。

グラフから考えて，１２時と１４時に，『太陽から受ける熱』と『地面から出ていく熱』の関係はどのようになっていますか。下からそれぞれ選び，記号で答えなさい。 　(ア)　太陽から受ける熱 ＞ 地面から出ていく熱 　(イ)　太陽から受ける熱 ＜ 地面から出ていく熱 　(ウ)　太陽から受ける熱 ＝ 地面から出ていく熱

問４の答え	１２時…(ア)，１４時…(イ)
解説	1/6
	たとえば，地面が太陽から２０の熱をもらって，地面から１２の熱が出ていったとすれば，地面はどうなるでしょう。 　２０−１２＝８　の熱が増えることになりますから，地面の温度は上がりますね。 　ですから， 　太陽から受ける熱＞地面から出ていく熱 　ならば，地面の温度は上がり， 　逆に， 　太陽から受ける熱＜地面から出ていく熱 　ならば，地面の温度は下がります。 　地面のグラフはＡでした。 　１２時には，Ａの温度は上がっています。 　ということは， 　太陽から受ける熱＞地面から出ていく熱 　となっているはずですから，答えは(ア)になります。 　また，Ａの１４時のところを見ると，温度は下がっています。 　ですから， 　太陽から受ける熱＜地面から出ていく熱 　となり，１４時のときの答えは(イ)になります。

グラフで，『太陽から受ける熱の量』が最も多くなるのは何時ごろですか。下から選び，記号で答えなさい。 　(ア)　１０時 　(イ)　１２時 　(ウ)　１４時 　(エ)　１６時

問５の答え	(イ)
解説	1/5
	結構まちがいやすい問題です。 　この問題の主役は，地面ではなくて太陽なのです。 　太陽が地面に最も多く熱を与えるのは，何時ですか，という問題なのです。 　太陽が低いと，あまり熱を与えません。太陽が高いと，たくさん熱を与えます。 　ですからこの問題は， 「太陽がもっとも高いのは何時ごろか」 という問題だったのです。 太陽が最も高いのは，太陽が南中するときですから，正午ごろのはずですね。答えは(イ)になります。

この観測をした日の次の日は，一日中雨が降りました。このとき，一日の気温の変化は，上のグラフとくらべてどのようになると考えられますか。下から選び，記号で答えなさい。 　(ア)　ほとんど同じ変化をする。 　(イ)　最高温度と最低温度の差が大きくなる。 　(ウ)　最高温度と最低温度がともに高くなる。 　(エ)　最高温度と最低温度の差が小さくなる。

問６の答え	(エ)
解説	1/3
	雨やくもりの日は，太陽が出ないので，あまり気温が上がりません。 　また，晴れていれば，夜は熱がどんどん宇宙に逃げるはずなのですが，雲があれば熱をはね返してしまうので，あまり気温が下がりません。 　よって，雨の日には気温の変化が小さいことになり，答えは(エ)になります。