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円は正方形の周上を転がっていくのですから,円と正方形は必ずくっついているはずです。くっついている点のことを「接点(せってん)」といいます。 このような問題は,円の中心と接点とを線でむすんでみると,わかりやすくなります。
円と同時に,この線(図の点線)も動いていきます。
正方形のかどにきたとき,
点線の片方のはじは正方形のかどにくっついたままで,
このように曲がっていきます。
曲がり終わると,また…
今度は右の方へ転がっていって,
このように動いていきます。
そして正方形のかどにくると,また曲がって,
このようになり,
結局,円の中心はこのような線をえがきます。
えがいた線は,まっすぐな部分と曲がっている部分があり,
まっすぐな線は, 8×4=32(cm), まがった線は,合体させると円周になりますから, 2×2×3.14 =12.56(cm) です。(1)の答えは, 32+12.56 =44.56(cm) となります。
次は(2)の問題です。 円がころがっていって,
このようにどんどん転がっていって,
正方形のかどを曲がり,
また,まっすぐ横に転がり,
結局左図のような図形になります。
左図のように,黄色い長方形4個と,赤い四分円が4個になります。
長方形は,たてが8cmで横が4cmです。 赤い四分円の半径は4cmですから, 8×4×4+4×4×3.14 =128+50.24 =178.24() となります。
転がっていった円の半径は2cmですが,円が動いたあとの図形の半径は4cmになります。 まちがいやすいですから,注意しましょう。
実は,(2)はもっと簡単な解き方があります。 「モップ」と名付けました。 よく教室の掃除に使う,ブラシのようなものです。
モップを,円が動いたあとのどこかに置いて,
このようにモップを進ませていきます。
どんどん進ませていって,
1周したときの,モップが動いた面積を求める問題です。
モップのはばは4cmで,
モップは,(1)で求めた長さだけ進みましたから, [(1)をまちがっていると(2)もまちがえます。気をつけましょう。] はば×動いた長さ =4×44.56 =178.24() となります。 簡単でしょ?
ただし,この解き方で解けるのは, 「モップがぐるっと1まわりしていること。」 「途中でくぼんでいないこと。」 というときだけです。
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