フィボナッチ数列の性質5

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 性質5   となり同士のフィボナッチ数列は互いに素である。
 背理法で証明します。
 Fn と Fn+1 とが互いに素ではなかったとします。
 つまり,Fn と Fn+1 の最大公約数が1ではなくて,1より大きい数Aだったとします。
 すると,Fn も A で割り切れ,Fn+1 も Aで割り切れます。
 つまり,Fn = XA,Fn+1 =YA となる整数X,Yが存在します。
 ところでフィボナッチ数列の定義により,Fn+1 = Fn-1 + Fn ですから,
 Fn-1
= Fn+1 − Fn
= YA − XA
= (Y−X)A

 よって,Fn も A で割り切れ,Fn+1 も Aで割り切れたら,Fn-1 も A で割り切れることになります。
 Fn-1 も A で割り切れ,Fn も Aで割り切れるのですから,同様にして,Fn-2 も A で割り切れることになります。
 また同様にすると,Fn-3 も A で割り切れ,Fn-4 も A で割り切れ,…とくり返していくことができます。

 どんどんくり返していくと,…F3 も A で割り切れ,F2 も A で割り切れ,F1 も A で割り切れ,となり, 結局,F1 が A で割り切れることになります!!

 しかし,F1 は1です。また,Aは1より大きい数でした。
 ですから,1が,1より大きい数で割り切れることになり,これはおかしいです。

 おかしくなった原因は,もともと Fn と Fn+1 とが互いに素ではなかったとしたことにあります。
 つまり,「Fn と Fn+1 とが互いに素ではない」のはおかしい。
 いいかえると,「Fn と Fn+1 とが互いに素である」ことになります。
(証明終わり)

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